母から伝授された、良いものを長くの精神は、暮らし全体に及んでいます。
良いものとは「昔ながらの慣習」や「暮らしの知恵」も然り。
本日は、雛祭りにぴったりな甘酒を使ったスイーツのお話です。
桃の節句は思い出の味
お雛様、出していますか?
実家に置いてきたのですが、暗い箱の中で窮屈にしているだろうなと少し後悔しています。
我が家の雛祭りは、雛人形を飾り、玄関には桃の花、ちらし寿司とハマグリのお吸い物が定番でした。
能登出身の母が作るちらし寿司は、魚介たっぷりで豪華。
誕生日や運動会など「何がいい?」と聞かれると決まって「ちらし寿司がいい〜!」と言う程大好きで特別な食べ物でした。
桃の節句は五節句のひとつ
1年のうち季節の節目になる5つの日、これを五節句と言います。
人日の節句 1月7日(七草)
上巳の節句 3月3日(桃の節句)
端午の節句 5月5日(端午の節句)
七夕の節句 7月7日(七夕)
重陽の節句 9月9日(菊の節句)
どの節句も、お供え物をした上で節句料理を食べ、邪気を払い健康や長寿を願うという点が共通しています。
雛祭りは、桃の節句における行事のひとつで、女の子の健やかな成長を祈り雛人形を飾り節句料理を食べるのが一般的。
雛人形は「守り雛」と言われ、災いや邪気を払う厄除けの役割があります。
桃には百歳(ももとせ)まで生きられるようにという、長寿祈願の意味も。
桃の節句の節句料理
・ちらし寿司
・ハマグリのお吸い物
・雛あられ
・菱餅
・白酒
菱餅までは一般的なところだと思いますが、最後の白酒は?
実は最近まで、白酒=甘酒だと思っていました。
ところが、この2つは全くの別物。
白酒は、みりんにもち米や米麹を加え、数週間熟成させ石臼ですりつぶしたもので、見た目は甘酒のようですが、アルコールを含んだお酒です。
甘酒は、ご飯に米麹を混ぜて保温したもので、アルコール分を含みません。
お祝い事にはお酒がつきものですが、桃の節句ではお酒の飲めない子どもに、白酒の代わりの甘酒を飲ませることが多いのだとか。
幼い頃、ちらし寿司と一緒に飲んでいたあれは、甘酒だったんですね。
甘酒はスイーツ作りに最適
そんな思い出の甘酒ですが、最近よく活用しています。
普段はお砂糖を控えているので、スイーツを作る時は甜菜糖や蜂蜜、メープルシロップなどを使うのですが、甘酒の甘みもなかなか使えます。
もちろん、お砂糖不使用の昔ながらの甘酒です。
そのまま飲むのもよし、ゼラチンで固めてプリンのようにしてもよし。
原料がご飯粒なので糖質が多く、ダイエットには不向きですが、食欲のない時や忙しくで食事を取れない時には、最高の栄養食になりますよ。
今回は、いつも作っている甘酒ババロア(と勝手に命名)を菱餅風の3色にして、雛祭りバージョンにアレンジしてみました!
甘酒で作る菱餅風スイーツ
甘酒も苺ジャムも砂糖不使用のものを使います。
お砂糖が入っていなくても、自然の甘みだけで充分おいしいです。
材料
甘酒 150ml
牛乳 150ml
ゼラチン 1袋(5g)
苺ジャム 大さじ1
抹茶粉末 小さじ1
1.下準備をする
3層に分けるので、1層は甘酒と牛乳それぞれ50mlです。
ゼラチンは5gを3等分します。
2.苺甘酒の層を作る
鍋に、甘酒50ml、牛乳50ml、苺ジャム大さじ1を入れて弱火で加熱しながらよく混ぜる。
ゼラチンを入れダマがなくなったら、型に流し入れて粗熱が取れ少し固まるまで待つ。
3.甘酒の層を作る
鍋に、甘酒50ml、牛乳50mlを入れて弱火で加熱しながらよく混ぜる。
ゼラチンを入れダマがなくなったら、苺甘酒の層の上に流し入れ、粗熱が取れ少し固まるまで待つ。
4.抹茶甘酒の層を作る
鍋に、甘酒50ml、牛乳50ml、抹茶小さじ1を入れて弱火で加熱しながらよく混ぜる。
ゼラチンを入れダマがなくなったら、甘酒の層の上に流し入れて冷蔵庫で冷やす。
はい、できあがり!
甘酒のつぶつぶとまったりした食感。
抹茶の渋さと苺の甘みがベストマッチで、優しいお味です。
3層も作っておいてなんですが、個人的には抹茶の部分が1番好き(笑)
月1回は季節の花を愛でたい
日本の慣習を調べていると、季節や植物に関係することばかりです。
飾ったり食べたり、自然と共生する日本の文化は本当に素晴らしい。
母は、庭の花や野の花を生けて、家中に飾っていました。
常に花のある生活が当たり前だったので、1人暮らしを始めた時、お花は買うと高いと知りびっくりしました。
それでも花のある生活がしたくて、月命日にはお花を買うと決めています。
月1回、500円ほどのささやかな贅沢ですが、季節のお花を飾って眺めて愛でる余裕が欲しいなと思って。
そろそろ月命日なので、今月は桃の花を買います♪
本日も最後までご覧頂きありがとうございました。
みかんの先輩犬は「もも」でした。
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